大正ロマンで非日常を~憧れのあの時代を旅するブログ~

華やかで儚い大正時代を味わいませんか。

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栗本薫 ウンター・デン・リンデンの薔薇

   

 

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栗本薫氏の六道ヶ辻シリーズの第二弾ということで

以前感想を書かせていただいた墨染の桜よりも前の作品の本作。

シリーズとはいえ、一作一作独立していて面白い作品でした。

 

大導寺一族の家系の事は覚えていたので、すんなり物語に入れたかなという印象です。

とはいえ今回の登場人物で大導寺一族で積極的にかかわってくるのは

大導寺笙子のみで後はほとんどクラスメイト。

(しかも登場人物もそれほど多くない点が読みやすかった。)

 

前回の墨染の桜は大導寺乙音と藤枝清顕とのボーイズ・ラブ。

一方今回の薔薇は大導寺笙子と向後摩由璃との百合展開です。

 

どちらの作品も同じ性別同士での恋愛になりますが

当時って本当にそんなに同性愛が流行ったの???

まぁ主人公格は全員男女ともに美形設定だからあり得なくもないんだろうけど。。。

 

 

墨染の桜の時と違い一方的ではなく相思相愛のまま結ばれてそのまま命果てる物語。

これも両者とも華族、良いとこの出なので時代背景的にも

よろしくないことだったんでしょうね~。

 

墨染の桜では回想シーンで大導寺笙子はすでに亡くなった後の設定ですが

言葉に出すのも憚られるという、タブーに近い表現がされていました。

なるほど、女学校を卒業する前の女の子が同性と駆け落ち気味に心中するなんて、

一族からしたら無かったことにしたい事件ですね。

実際、大導寺笙子の母親は世間体100%!って感じで描写がされていたので

こうなるのもやむを得ないところですね。

 

大導寺笙子も向後摩由璃も可愛くて美人な設定。

自分の中では勝手に色々な人をイメージして読んでいましたが、

挿絵なんかあったらうれしかったですね。

まだまだ着物が主流の世の中ながら、

向後摩由璃はショートカットでジーパンを履きこなす男装の麗人なんでしょ?

見たかったなぁ~。

でもこういうのはやっぱりそれぞれがイメージするから良いんでしょうか?

 

 

墨染の桜と違い謎を解き明かすでもなく、

結ばれるまでの恋路が書かれているわけでもありません。

むしろ結ばれるのは早い!チョッパヤです。

両想いになってからも2人の想いは変わらない。逆に変わるのは周りで、

その変化を楽しむ作品だとも思っています。

 

男同士の恋よりも女同士の恋の方がドロドロな気がするのは

自分が今この時代を生きているからでしょうか?

“女性”というものがどんなものか良く分かる作品だった気がします。

 

2人ともこの時代に生まれたらよかったのにね。

でもそれだと着物じゃないからそれはそれで残念かも。

 

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